Liber_7 永劫の終わりを待つ君へLassより発売された「
Liber_7 永劫の終わりを待つ君へ」
結構前に購入自体はしていたのですが、なかなかプレイ意欲が沸かなかったために積みゲーと化していた本作をようやくクリアしたので感想を書いていきたいと思います。
最初に一言で感想を言ってしまえば、「
色々と惜しい作品」に尽きます。
本当に惜しい。もう少し頑張っていれば、神ゲーとまではいかなくても名作にはなっていたかもしれない作品。
では、その理由や本編の感想を言っていきましょうか。
まず、この作品のテーマというか世界観は「
ループ世界」です。
最近のラノベやエロゲではよくある設定であり、意外と陳腐化しやすい設定かと。
ループとはいっても、主人公が任意に引き起こせる類のループではなく……
世界が一定の期間(3日間)を永劫と繰り返すというもの。
しかも、ほとんどの人間がループを認識しておらず、同じ事象は二度と発生しないという世界。
そんな世界で、主人公はある日──世界がループしていることに気が付きます。
実際はそれまでにも幾度とループしており、そのループ現象から脱出しようと心掛けています。
が、前のループで直接死んでしまった主人公は記憶を失くし、本編が始まる。
と、まあ……世界観の説明はこのくらいでいいでしょう。
ここからは私が「色々と惜しい」と言った理由を説明しましょう。
ずばり、それは──
メインヒロイン以外のルートが共通ルートとなっているからです。
意味がわからないかと思うけど、私も意味わからない。
簡単に説明すると、各ヒロイン(沙綾、紅愛、萌生)のルートはあることはあるのですが……ルート派生しているにも関わらず、合間合間にシーンがあるのと結末がちょっと違う以外は全く一緒です。
ですから、選択肢も同じなので物語として(?)となる展開が複数あります。
私がプレイしていて一番謎だったのが、これです。
この選択肢は紅愛ルートへ派生する前の選択肢で、「一条を抱く。」を選択すると紅愛バッドエンドに派生するのですが、
これ、普通に紗綾ルートでも派生するんですよね。しかもストーリーに変化があるわけでもないので、主人公がいきなり頭がおかしくなったかのような変貌を遂げ、バッドエンドへ……。
……どうしたんだ、お前。って思わず画面にツッコミたくなる。
そういう発想になるならもっと前からそれらしい言動をしててほしいものだ。
主人公の性格的に外的要因が働いて、急におかしくなったようにしか見えない。
シナリオライターも大変なのだろうとは思うが、これはよくない。
まあ、これは十歩くらい譲ってアリということにしよう。
だって、メインは未來ルートですからね。それ以外は前座ですよ前座(オイ)
……と、思っていたのですが。メインの
未來ルートにも色々と不満があります。
まず、ラスボスが予想外の人物なのはいいとしても、その人物がモブみたいなヤツな上に小物すぎて全然緊張感がないのだ。
こんなヤツに負けたら負けたでアレだし、苦戦しないのも「なんだかなあ……」となる。
しかも
、ループという最高の設定があるのにループを利用して何とか勝利を収めるということもない。ないのだ。
これなら途中で出てきたテロリストの方が強かったし、緊張感も格好良さもあった思う。
なんで黒幕を彼にしてしまったのか……もっと、こう、なかったんですかね?
どうせなら、これまでのループで蓄積され続けた主人公の意志や記憶などが実体化した存在が未來に憑依して、ループ世界を維持するぞ、と敵対した方が面白いのでは?
とまあ、私にしては珍しいくらい言いまくってきたわけだけど……
良かった部分も普通にあります。まず、
システム関係から。
ショートカット設定(入力設定)があったのは、非常に好感が持てる。
バックログからシーンジャンプ機能がないのは残念だけど、選択肢移動があったりするのは地味に嬉しいですね。
他には
ゲーム内用語辞典や
トゥルーエンドへの演出はよかった。
そういう細かい部分が出来ているからこそ、余計に惜しい部分が目立ちまくってる。
これらをきちんと活かして、シナリオを再構築すれば「クソゲー」の烙印を押されることはないのに。
個人的にタイトル画面にキャラが増えていく系の演出は結構好きですね。
クリアしているキャラが直感的に理解できるのと、クリアした達成感が生まれるような気がします。
では、最後に「Liber_7 永劫の終わりを待つ君へ」のOPで口直しをしましょう。
相変わらず、かっこいい曲とOPだなあ……
こんなの買っちゃうじゃない(
発売日には買わなかった人です)
というわけでね、、ぜひ皆さんもプレイしてみてください。
え? あんまりやる気がしない?
安心してください! Amazonさんですっっっごく安い値段で新品が買えます。
同人CG集並に安いという暴挙。これ、大丈夫なの?
ね? 安いでしょ……?公式サイト:
http://lass.jp/product/liber_7/
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